定額減税の恒久化と消費税の定額還付2008/10/30 23:34

政府は以前より議論されていた定額減税を「給付金方式」で行うと発表した。私はこれに賛成する。

民主党は「究極のばらまき、選挙対策」などと批判しているが、それこそ選挙対策としての批判ではないのか。むしろ福田政権時代に始まった定額減税の議論の中で、年末調整や確定申告を待たずに行える「給付金方式」を積極的に提案し、政府に要求すべきではなかったかと思う(注1)。

そもそも定額減税の目的は、景気対策よりも生活支援だったはずだ。貯蓄に回せる人は回せばいい。しかし毎日の生活に困っている人は助かるはずだ。誰がどのくらい困っているかを客観的に判断することは不可能に近い。だからこそ「定額減税」を行うのである。困っている人ほど「定額」のありがたみは大きいはずだ。それを「雀の涙」などと評することができるのは、幸せな人である。

私はむしろこの定額減税制度を恒久化し、消費税の定額還付制度にすべきだと思う。国民全員、老若男女を問わず、年間一定額の消費を非課税とする。例えば1人1ヶ月1万円の消費を非課税とすると(注2)、その5%の500円が還付されることになる。年額にすると6千円、4人家族なら2万4千円だ。

このような制度は以前から検討されており(たとえばここ)、消費税の逆進性対策としては簡素で優れた案だと思う。今回の定額減税も、(報道によれば)いたずらに所得制限などを設けず簡素な制度を目指したとのことであり、その点は評価できる。しかしまだどのような世帯にいくら還付するかという具体的なところまでは決まっていないようだ。私は上述の通り、誰がどのくらい困っているかを客観的に判断することが不可能である以上、老若男女を問わず一定額の給付とするのがよいと思う。そしてそれを一時的な「景気対策」や「生活支援」ではなく、「消費税の定額還付制度」として位置づけ、恒久化するのだ。これは決して「ばらまき」などではない。「格差対策」であり「貧困対策」である。共産党を含む全ての党が賛成できる案だと思うのだが、どうだろうか(注3)。

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(注1)もっともそのようにして政府・与党が野党の要求を受け入れ、野党と同じような政策を打ち出すようになればなるほど、「自民党は変わった」「だったら自民党でもいいんじゃないか」と思う人が増え、政権交代が遠のくではないかという危惧はあるのだが・・・

(注2)金額はあくまでも試算のための例である。しかし4人家族で1ヶ月4万円の消費を非課税にするというのは、例えば食料品を非課税にするなどの対案と比較しても、おおよそ妥当な線ではないかと思う。

(注3)消費税に対する野党の対応については、ここからはじまる連載が興味深い。